【続】貧乏姫と金持ち王子




携帯の画面を見つめたまま涙がポロポロこぼれてきた。



「雪?どうしたの?」



お風呂から上がってきたお母さんが後ろから声をかけてきた。


鼻水を啜り、しゃくりあげる私の声が部屋に響く。



「ちょっ!ちょっと!雪?何、泣いてるの?」



お母さんが私の隣に来た。



「お母さん……悠…翔…さんが……悠翔さん……が……」


「悠翔さんがどうしたの?泣いてちゃわかんないでしょ?」



私は泣きながら、さっきあったことを話した。


それを"うんうん"と聞いてくれたお母さん。



「悠翔さんが……浮気して…たら…どうし…よ……」


「雪?子供を連れて浮気する人がいると思う?」



お母さんが私の背中を擦りながら言った。