"コンコン"
ドアをノックする音が聞こえた。
「どうぞ」
悠翔さんがパソコンに目を落としたまま言った。
ドアを開けて入って来たのは真壁さん。
「お茶をお持ちしました」
「ありがとう」
「すいません」
真壁さんがテーブルの上に紅茶の入ったカップを置いた。
それから悠翔さんの机に行って、コーヒーの入ったマグカップを置いた。
パソコンの画面を見ながらマグカップを持ってコーヒーを飲む悠翔さん。
ぷっ!
スーツを着て真面目な顔して、ムックのマグカップでコーヒーを飲む悠翔さんを見て吹き出しそうになった。
真壁さんを見ると、お盆で口元を隠して笑いを堪えてる。
真壁さんと目が合った。
真壁さんも私が笑いを堪えてるのがわかったみたい。



