「由香?蒼太連れて外に行って来るよ。終わったら電話して?」
ただならぬ雰囲気を読み取ったのか、男性がそう言った。
「蒼太?パパとドライブに行こ?」
「うん!」
「よぉーし!」
男性が蒼太くんを抱っこしてリビングを出た。
「由香?どういうこと?」
俺は由香に言った。
黙ったまま俯いてる由香。
「黙ってたらわかんねぇだろ?」
俺の言葉に由香が顔を上げた。
「そうよ……。蒼太はあの人の子よ。あの人は私の元旦那。あなたと別れてすぐに結婚したの。でも蒼太が2歳の時に離婚して……。今はああやって週に2回、蒼太と会わせてるの」
由香はクスッと笑った。



