【続】貧乏姫と金持ち王子





「実はさぁ…」



悠翔さんがポツリと呟いた。



「ん?何?」


「車を買い換えようと思って」


「えっ?どうして?」


「今の車も4年乗ってるし、それに皆で出掛けるのに大きい車がいいかなって」



今の車も十分大きいんだけど、5人乗りだから聖夜と紗雪やお母さん、海に桜と皆で出掛けるときには電車やバスを利用してた。


出掛けられる場所も限られてて遠出も難しくて、いつも近場で済ませる事が多かった。



「聖夜と紗雪が生まれた時から考えてたんだ」


「そっか……」



私は窓の外を見ながら言った。