『なぁ桜子、いい加減先輩って呼ぶのやめてくんねぇかな?』


携帯を閉じコップの中の氷をストローでくるくる回す。


『だって先輩じゃん。』


『名前で呼べよ。タラオじゃねぇからな。』


まだタラオって呼んでたの覚えてた。


『じゃあ智也さん。』


『さんって智也でいいよ。』


いきなり呼び捨ては恥ずかしい。


『じゃあ智也くんで。』