あたしは会場に戻ってたらすごい勢いで達也がやってきた。


『達也いたんだね。どうしたのそんな勢いで?』


達也は息を切らせながら言った。


『わかったんだよ。犯人が。』


『えっ?』


『さっき桜子探してたら廊下で剣道着きた奴と廊下ですれ違った時同じ香水の匂いがしたんだよ。真下って奴。』


真下一樹?2年生で大人しくあまり目立たない存在。


『一樹くんがそんなことするわけないよ。大人しいし選手でもなければ補欠でもないんだよ。先輩と戦わないんだから襲う理由ないじゃん。』


『そういう大人しい奴に限って何考えてんかわかんねぇんだろ。』


『取り敢えず先輩に教えよう。』


あたしと達也は先輩がいた廊下へと向かった。