―偽愛―




アタシは静かにゆっくり ドアを開けて顔だけ出して バレないように階段に座っている誰かを確認する



あれは




やっぱり




優人の背中




真っ暗の中 携帯の画面のライトだけが光る



もう何年も見ている優人の背中




間違えるはずがない





優人だとしたら





誰にメール…?





もしかしてゲームしてる?




ゲームなら隠れてする必要なんて…ない





アタシは優人の行動が気になって仕方なかった





ドアを閉めて





優人が部屋に戻ってくるのを ひたすら待つ




優人が戻って来たのは




アタシが目を覚まして 一時間経ってからだった