ひゃーっ! ちょっと! 耳に息がかかるってば! 自分で顔がだんだん赤くなっていくのがわかる。 ヤバイ。 「わ… わかったってば! もういいって」 アタシは思わず響を押し返す。 ちょっと今の顔、 見られたくない。 「?…」 そんなアタシの思いを知ってか知らずか響は不思議そうな顔をする。 「ほな、もう1回?」 それからまた笑って響は言う。 「…うん」 アタシはやっぱりマトモに響の顔を見ることができない。