でもアタシはなんかもうそれどころじゃなかった。 …響の手ってこんなに大きかったんだ。 アタシは掴まれている響の手を 見つめる。 頭ん中は空っぽで仕草だけどうにか響の言うことを聞いている状態。 年下のくせにアタシよりも背が高くて肩幅も広い彼はすっぽりとアタシを覆う状態になっている。 こんなに密着したことなかったから緊張する…。 なんだかんだ言ってやっぱり男の子なんだ。 変な言い方だけど。 そしてぴったりひっついてるわけでもないのに背中から響の体温が伝わってくる。