ふと切符売り場に目をやる。


あれ、
あそこにいるの…。

どこかで…。



響と永野原 芽依?

楽しそうに笑ってる。

あの2人が一緒にいるところをこうして見てもなんとも思わない。

そっか。
彼女の想いは彼に伝わったんだ。

よかったなあ、
なんて思ってこころのどこかでホッとしているアタシがいた。


でも
アタシの想いは…。

遼ちゃんには届かない。


ひとを好きになるってこんなに苦しいなんて。

しんどいなんて。


恋なんか。
…するんじゃなかったな。