「梅の木の種類ですよ。 いろんな色の花があるでしょう? その中で紅梅っていうのは濃いピンクの花で…」 なんだか彼の好きって言葉がすごく嬉しくて。 恥ずかしくて。 ドキドキして。 「あれ? どうかしましたか? 顔が赤いですよ?」 アタシはハッとした。 遼ちゃんは梅が好きだって言ったんであってアタシのことじゃないから。 アタシは懸命に取り乱れたこころを落ち着かせようと入れてくれた紅茶をゆっくり飲んだ。 アタシのそんな慌ててる行動を見て彼はくすくすと笑う。