そして 「こっちの部屋からのほうがよく見えますよ」 そう言ってすぐ隣の部屋を案内してくれた。 机を挟んで2人で座る。 「ほら、ここからもいい眺めでしょう?」 アタシはしばらく正座していたけれど足がしびれてきそうだったのでゆっくりとくずした。 あ。 そうだ、謝らないと…。 アタシは彼に話を切り出した。 「…あの時、 北野のときなんか急にごめんなさい…」 「?…」 「急に恋人同士のフリしてもらって…」 「あぁ、そんなこと。 でも別に何もしてないですから」 遼ちゃんは静かにゆっくり答えた。