----- 相変わらず遼ちゃんの家はキレイに片付いていた。 こないだ来たときはアタシ自身もあんな状態だったからあんまり余裕なくて見てなかったけれど。 ゆっくりと周りを見渡す。 「へー坪庭もあるんやね」 本当に京都の町家って感じだ。 そんなに広い家ではないけれど昔からのたたずまいで落ち着いている。 「いかにも…って感じがいいでしょう?」 遼ちゃんはアタシのいる坪庭が見える廊下にやってきて答える。