そんなことを考えているとちょうど約束の14時に彼はやってきた。
「早かったですね」
いつもの笑顔でアタシに声をかける。
「え?あ…。
天気もいいから散歩がてらちょっと早めに家を出てきて…」
ちょ…
なんでアタシこんなにドキドキしてんの…。
アタシは恥ずかしくて身体をを遼ちゃんに向きなおすこともせずそのまま川をながめながら答えた。
「そうですか。
…いいですね。
こっからの眺め」
遼ちゃんもアタシと同じように橋もたれ景色を眺める。
「うん、
こっからの眺めが一番好きやから」
「そうですね、
僕もここからの景色が一番好きです」
そう言って彼は笑った。

