男のひとの家にしてはとてもキレイに片付いている。

それにしてもすごい本の量…。

「すごい本やね…」


「あぁ、大学で法律を勉強してるから自然とその分野の本が増えていったんですよ。
適当に座ってください。
何か出しますから」


そう言うと遼ちゃんはキッチンへ向かった。

アタシは言われるがまま置いてあった座布団の上に座る。

彼はさっきのことについてやっぱり何も聞かない。


たぶん、
アタシが話さないからきっと話したくないって思って気をつかってくれてるのだろう。



「えーっと…
昨日、焼いたアップルパイがあるんですけど食べますか?」