お姉ちゃんは返事をしないアタシに続けて言った。
「…えっとね
…今まで黙ってんけど…」
すると横から雫石さんが
「俺たち…
実は夏から付き合っててね…。
こないだのときもうーちゃんにちゃんと言おうって思いながらなんとなく今更って感じで
照れて言い出せなくて…」
本当に照れくさそうに髪をかきあげながら言う。
少し沈黙が続いた。
「…あははっ!
そんなの言われなくてもアタシ前から知ってましたよー」
アタシは大きく手を振りながら言った。
「お姉ちゃんってすぐ態度に出るから!」
これってば思いっきりカラ元気だ。
少しホッとした顔をしたお姉ちゃんは佐々布さんを見て聞いた。
「その人は…?」

