草食系鈍感彼氏の射止め方


このひと、
本当に平和なひとだなあ。

そしてアタシはコピーのたくさん入った紙袋を彼に渡した。

それから預かってたお金が余ったのでそれも渡そうとしたとき。


「あ、それはいいです。
手間賃みたいな感じでもらっててください」

佐々布さんは断った。


でもいくら何かの手伝いだからっていっても他人からお金をもらうことはアタシのポリシーに反する。

「そんな。
手間賃っても困るし…」


アタシが無理矢理返そうとすると彼は

「うーん、じゃ、
今から時間ありますか?」

と聞いた。



アタシはムッとして

「またコピーの手伝い?」

とイヤミったらしく聞き返した。