「うーん… 冬真っ只中ですなあ…」 「うん」 うなずきながら美月の言い方がおかしくてちょっと笑った。 しばらくぼんやりと2人で川を見下ろしていると後ろから声がした。 「あれ? うめちゃんじゃないですか?」 げ…ウソ。 なんで…。 その声は佐々布 遼…。 固まったアタシよりも先に美月が振り向いた。 「…設楽の…知り合いなんですか?」 好奇心旺盛な美月は自転車から降りた彼を上から下までジロジロ食い入るように見ながら聞いた。