「うん…」 「大切なものなんでしょう?」 「うん…」 彼には関係ないことなのに…。 どれくらい時間がたったか必死で探したというのに結局ネックレスは見つからず。 そして辺りはもう暗くなり始めていた。 「もうええから…」 アタシは佐々布さんに言った。 「もうどっか… 下流のほうに流されてったんかもしれへんし」 「でも大切なものなんでしょう? いいんですか?」 佐々布さんは残念そうな顔をする。