スネた様な安田の表情。


生きてる時と同じだ。
強引なトコも、甘えるトコも。

俺、死んでユーレイになった安田にまで振り回されてる。


ダメとかそういうんじゃねぇ。
お前、ユーレイだから。

とりあえず突っ込んどく?


安田は、考え込む俺に再び顔を近付けてきた。
そして…信じられないセリフを吐いた。


「ダメって言ったら私、圭ちゃん呪うからね」

「はあぁ―――?!」


何ソレ何それ!!
呪うって…脅し?!



呆然とする俺を見て、安田はニヤリと笑った。

邪悪な笑みだ…マジ?


「…お払い呼ぶぞ」
反撃してみた。
「圭ちゃんはそんなコトしないもんね」
「何でだよっ」
「圭ちゃん優しいもん」


何?…何なんだ?この満面の笑みは。
さっきの邪悪はドコに隠した?

くそ!何だよっこいつ!
こういうトコ、昔から変わんねぇ。
気まぐれで自分勝手で強引で。

なのになせが嫌われねぇ。マジ訳わっかんねぇ!!

幼なじみってこういうモン?


…考えるのも面倒くせぇし。


「…俺の邪魔だけはすんなよな……」
「やっぱり?!圭ちゃん超優しい―っ!」

喜ぶ安田、のユーレイ。

呪われるのは嫌だしな。