葉月は、ポカンと口を開けた。
「圭ちゃん……」
「キスしていい?葉月」
再び聞いた。
葉月は開いた口をゆっくりと戻した。
慌てているんだろう。
俺を見る視線が泳いでる。
「キス……」
噛み砕いてるし。
「でっでも、私ユーレイだしっ」
「知ってるよ」
残酷なくらいに。
「手も繋げなかったしっ」
「できるよ」
「え?」
「今なら、できる」
本当にそう思ってた。
今なら触れる事ができる。
根拠はなくても、それを疑ってはいない。
葉月はうつむいた。
「そう…なのかな」
「できる」
断言する俺を葉月は見つめ返す。
ごめんな?
でも…最初で最後だから。
「俺の、最後のワガママ」
言って笑った。
落ち着いたのだろうか、葉月も…笑う。
「最後だから、魂に深く刻み込まれる様なキスしてよね。圭ちゃん」
葉月の悪態。
多分、照れ隠し。
「バカじゃねぇの?お前」
俺の、照れ隠し。
お互い、笑いながら顔を近付けていく。
全然ロマンチックじゃない、でも俺達はこれでいい。
幼なじみだから。
葉月の透ける身体…。
触れる、触れたいんだ。
それ以上、何にも望まない。
「圭ちゃん……」
「キスしていい?葉月」
再び聞いた。
葉月は開いた口をゆっくりと戻した。
慌てているんだろう。
俺を見る視線が泳いでる。
「キス……」
噛み砕いてるし。
「でっでも、私ユーレイだしっ」
「知ってるよ」
残酷なくらいに。
「手も繋げなかったしっ」
「できるよ」
「え?」
「今なら、できる」
本当にそう思ってた。
今なら触れる事ができる。
根拠はなくても、それを疑ってはいない。
葉月はうつむいた。
「そう…なのかな」
「できる」
断言する俺を葉月は見つめ返す。
ごめんな?
でも…最初で最後だから。
「俺の、最後のワガママ」
言って笑った。
落ち着いたのだろうか、葉月も…笑う。
「最後だから、魂に深く刻み込まれる様なキスしてよね。圭ちゃん」
葉月の悪態。
多分、照れ隠し。
「バカじゃねぇの?お前」
俺の、照れ隠し。
お互い、笑いながら顔を近付けていく。
全然ロマンチックじゃない、でも俺達はこれでいい。
幼なじみだから。
葉月の透ける身体…。
触れる、触れたいんだ。
それ以上、何にも望まない。



