Tシャツに、下はユニフォームのかなり短いショートパンツで…綺麗な脚だなって思ったんだ。
チャリの後ろに乗る安田は、いつも右腕を俺の腰に回してた。
近い距離、安田の微かな汗の匂いに俺は少しドキドキしていた。
それが恥ずかしくて、安田に悟られたくなくて、わざと身体を離してチャリを漕いでた。
何であの時、もっと近付かなかったんだ。
安田の温度、香り…ちゃんと思い出せるくらいに近くにいかなかったんだ。
そうすれば、もっと鮮明に思い出せたはずなのに。
安田が死んでからじゃ…鮮明さを取り戻す事はできない。
あの頃は、まさか安田が死ぬなんて考えもしなかった。
いつでもチャリの後ろに居たから、居なくなるなんて想像もしなかった。
俺は安田を見つめた。
安田は…駐輪場の、俺がチャリを停めていた場所に立ち、うつむいていた。
何を考えているんだろう。
見つめる俺に気付いたのか、安田は顔を上げた。
ゆっくりと俺を見つめ返す。
思わず視線をそらした。
安田の視線はまっすぐで、俺の中の感情を見破られそうな気がした。
好きという感情を。
「圭ちゃん覚えてる?」
チャリの後ろに乗る安田は、いつも右腕を俺の腰に回してた。
近い距離、安田の微かな汗の匂いに俺は少しドキドキしていた。
それが恥ずかしくて、安田に悟られたくなくて、わざと身体を離してチャリを漕いでた。
何であの時、もっと近付かなかったんだ。
安田の温度、香り…ちゃんと思い出せるくらいに近くにいかなかったんだ。
そうすれば、もっと鮮明に思い出せたはずなのに。
安田が死んでからじゃ…鮮明さを取り戻す事はできない。
あの頃は、まさか安田が死ぬなんて考えもしなかった。
いつでもチャリの後ろに居たから、居なくなるなんて想像もしなかった。
俺は安田を見つめた。
安田は…駐輪場の、俺がチャリを停めていた場所に立ち、うつむいていた。
何を考えているんだろう。
見つめる俺に気付いたのか、安田は顔を上げた。
ゆっくりと俺を見つめ返す。
思わず視線をそらした。
安田の視線はまっすぐで、俺の中の感情を見破られそうな気がした。
好きという感情を。
「圭ちゃん覚えてる?」



