「行こう」
安田は先に学校の敷地中へと入って行く。
「圭ちゃんも来て」
校門前に立ち止まる俺を振り返る。
伝えたい事…何でもいい。
伝えたいなら聞いてやる。
それが今、安田のしたい事なんだな。
俺は、それに付き合う事しかできないんだから。
振り向いて呼ぶ安田の後に続いた。
安田が向かったのは、学校の駐輪場。
懐かしそうに辺りを見回し、安田は突然立ち止まる。
二年生の駐輪場…その隅で安田は呟いた。
「ここだよね、圭ちゃんがいつもチャリ置いてたの」
確かに、俺はそこに停めていたかも。
記憶をたぐりよせた。
部活が終わり、ここに来る。
安田が立っていて、笑うんだ。
一緒に帰ろう?圭ちゃん。
学校のジャージの上から陸上部のウィンドブレーカー着て、シューズやら何やらが入ったでかいバック下げて。
冬、一度制服のスカートの下にジャージを着てた事があったな。
首には白いマフラーをグルグル巻いて、しかもジャージの裾をルーズソックスの中に入れての完全防寒。
何だソレと笑った俺に、だって寒いんだもんと膨れていた。
夏は…汗の匂いがした。
安田は先に学校の敷地中へと入って行く。
「圭ちゃんも来て」
校門前に立ち止まる俺を振り返る。
伝えたい事…何でもいい。
伝えたいなら聞いてやる。
それが今、安田のしたい事なんだな。
俺は、それに付き合う事しかできないんだから。
振り向いて呼ぶ安田の後に続いた。
安田が向かったのは、学校の駐輪場。
懐かしそうに辺りを見回し、安田は突然立ち止まる。
二年生の駐輪場…その隅で安田は呟いた。
「ここだよね、圭ちゃんがいつもチャリ置いてたの」
確かに、俺はそこに停めていたかも。
記憶をたぐりよせた。
部活が終わり、ここに来る。
安田が立っていて、笑うんだ。
一緒に帰ろう?圭ちゃん。
学校のジャージの上から陸上部のウィンドブレーカー着て、シューズやら何やらが入ったでかいバック下げて。
冬、一度制服のスカートの下にジャージを着てた事があったな。
首には白いマフラーをグルグル巻いて、しかもジャージの裾をルーズソックスの中に入れての完全防寒。
何だソレと笑った俺に、だって寒いんだもんと膨れていた。
夏は…汗の匂いがした。



