夏休みが二日後に迫った昼休み。
俺は、村上と光と三人で、屋上で昼メシを食べていた。


話題は海。

とりあえず、安田(ユーレイ)と二人で海は寒いし、こいつらと一緒なら自然でいいかなと思い、提案した。

二人は乗ってきた。
おっぱい会員の村上は特に。

日程は8月2日。
詳しい事は前日に連絡する事になった。

せっかくの夏だ。
海には行かねば!

安田に半分、あおられた気もするが。


周りを見渡して、隣にいた安田が消えてる事に気がついた。
どうせその辺をフラフラしてんだろう。
いや、フワフワか?


「そういやさ、聞いたか?噂」


村上が、購買の焼きそばパンにかぶりつきながら聞いてきた。

「ウワサ?」
何の?


首を傾げる俺の隣で、光が相づちを打つ。

「アレだろ?安田葉月のユーレイ…」
「っっぼばぁっ!!」


飲んでいたボカリを吹き出した。

安田のユーレイ?!

「何だよ三谷!汚ねっ」
「…わりぃ」
俺は、口元から垂れるポカリを手の甲でぬぐった。


つか、安田のユーレイ…いるぞ?

いるけど、俺以外にも見える奴いたのか。
霊感ある奴なら可能か?


あいつ、フラフラ飛んでるから…。