「ふゎぁ……」


 彼は欠伸を一つ。


 「俺、寝るわ」


 「こんな所で寝たら風邪ひくよ?」


 「平……キ…」


 最後は、もう言葉にはなっていなかった。

 ……しょうがないなぁ。

 押入れから毛布を一枚取りだし、彼の背中へ。

 この人、何しに来たんだろう?

 初めて会うのに昔から知っているような? ……不思議な安心感がある。

 変なの

 私も眠くなってきた……かな?

 彼の背中にもたれ掛かるように浅い眠りにつく。