「太田君、帰ってきたところ悪いけど皐月製菓店へ至急頼む」 「はい、行ってきます」 「お茶だけども飲んでいったら?」 「加藤さんすみません」 事務の加藤さんが入れてくれたグリーンティを一気に飲み干す。 「では、課長行ってきます」 「悪いな、頼んだぞ」 「はい!」 とびっきりの顔で答え、取引先に向かう。 僕は、太田 塘之(オオタ トモユキ) 休む間もないくらい忙しい。 それは、嬉しい悲鳴。 おそらく、アイツと出会ってから。