「あっと、ごめん、ごめん!」 「もう嫌だ、先生ったらぁ。何やってるんですか」 「なんか、機械直ったみたいだぞ」 看護師の苦笑いと、はずんだ医者の声。 妙に楽しそうな二人に見えるのは、私の心が歪んでいるからだろうか。 すでに痛みもなく、点滴の入った左腕がじんじんとする以外は正常な機能を回復した私。 ・・てめえら地獄へ落ちやがれ! 言ってやる、絶対言ってやるぅ! 口を開きかけたその時。 「旦那さんが到着しましたよ!」