キミのてのひら【短編】





「うん。帰ろうか」


私も 手を伸ばして



ギュッとハルくんの手を握った




かじかんだ指先じゃ



ハルくんの温もりは



よく わからなかったけど……




小さな頃



よく ふたりで手をつないで
家に帰ったことを思い出した