キミのてのひら【短編】





ひとしきり笑って



涙を かじかんだ指先で拭うと




ハルくんは一度 真面目な顔して



ふわっと柔らかく
表情を崩して微笑み




「さぁ、帰ろうか」



私に向かい手を差しのべた