流れはだいたいわかった。


「ありがと。
ローサの電話は盗み聞きだから
倉之助には言わないで。」


「話す気はないから安心して。
ただ言っとくけど
兄貴とローサは愛し合っていた。
美しくて優しくて
おまえみたいな
ただの金持ちのガキには無理だから
早くあきらめたほうがいい。
おまえにはかなわない。
逆立ちしたって無理!!
絶対無理だから!!」





パシーーーーーーン





口より先に

要之助の頬に
私の平手打ちが
クリーンヒットした。