「息子が…遠くに…
わしのこと…恥ずかしいって…
金持ちの云う事を聞いて
言いなりになって…ご機嫌とって
金をもらって…
父さんにプライドはないのかって……
だから最近…息子は
来てくれない……」


そうはっきり言って
大声で

おーん  おーん


と泣いて
そのまま眠ってしまった。


じぃはそれから話さない。
私が聞いた最後の言葉だった。



卒業を目前にして
両親と旅行に行くことになったが
私は気乗りしなかった。


じぃが心配で…



医者に容態を確認した。


「弱ってはいるけれど
今すぐどうのということはない。」


その言葉を信じて
沖縄に出かけた。


携帯を忘れて・・・・・