はばたく翼

「!」

 そんなマークの前に50代半ばと思われる1人の男性が無表情に立つ。

 白衣を着ている処を見ると科学者の1人か。

「初めまして、マークです」

 緊張しながら手を差し出した。

「ベルハース。よろしく」
「!」

 この人が!? マークは羨望の眼差しでベルハースを見つめた。

 そんな彼にさして関心も示さずベルハースはさっさと歩き出す。

「あ……っ」

 慌てて後を追うマークに老齢の男はぶっきらぼうに発した。

「君のような者が送られてくるとは、この研究所は店じまいかね?」

 明らかに嫌味のこもった言葉にマークはムッとした。

「これでも僕は博士号を持っています」

「! ほう……」