そもそも私が男子と仲がいいのはこれである。
女子らしからぬ言動、しかし女子とのつながりも適度にある。持っている情報もたくさん。そして、男子よりの思考―――。
恋の相談にこれほどうってつけな人材は私以上にいないのだろう、きっと。
「まー信用してるんだぜ?田原。俺のねーちゃんと関をくっつけたのも、お前だもんな!」
「…は?」
そんな事をした覚えなんかあったもんじゃない。関は…まあ知ってるが、高山の姉なんて…。
「…。覚えてないのか?」
高山に怪訝な顔で問われる。こっちとていろんな人の問題解決に奔走しまくってんだよ!探偵がいちいち依頼者の顔覚えてるかってんだ。
でも、高山、高山…あ。
「去年の話…だよね。えっと…あー。そんなこともしたかも」