今日は 退院という時に 瀬川が顔を出した。

「俺から 退院祝いがあるんだが?」

「なんですか? 」

「ついて来いよ。」

言われるがままに 私は瀬川に付いていった。

一般病棟?なに?

中に入ると ベッドに身を起こした 大出 旬の姿。

「えっ・・・・・」

「数日前に意識が戻ってな・・・・」

「無菌室でなくてもいいんですか?」

「ああ、脅威の回復力。提供された 骨髄がよかったのかな・・・
 数値も全部 正常にもどったからな。」

「俺のこと心配して毎日泣いていたとか?」

【ふっ・・・そんな 冗談もいえるようになったんだ・・・・】

あいつの 憎まれ口に 答える前に 目の前があっという間にかすんだ。

自分でも驚いたんだけど・・・・

次の瞬間 私はあいつに抱きついて号泣していた。

そんな私の想定外の行動に あいつが 今度は困惑している。

「えっ???あ・・・・あさかさん?」

「よかったよ~~~ふ・・・・・ふぇ~~~ん」

「どうやら 勝負が見えたようだな・・・」

そういい残すと 瀬川は 2人を病室に残して出て行った