「私、正式に翔太君の担当になったわ。安斎です」


「あ、よろしくお願いします」


俺は椅子から立ち上がって礼をした。


こういうのは慣れない…


「失礼します」


一人になりたくて、病室を出た。


そして、そのまま屋上へ向かった。




「ん〜〜!」


屋上にあるベンチに座り、背伸びをした。


上を見上げると、今の俺の気分には似つかないくらいの晴天である。



翔太が治るまで、俺はどうしたらいいか…


いつも俺の隣にいた翔太。


でも、今、翔太は俺の隣にいない。


隣に戻せるのは、俺だけ……