「ん…」


明るい光が瞳を照らす。


私は重い瞼をゆっくり開けた。


見覚えがある景色…白い天井…


「気が付いたか?」


私の顔の前に、翔太の顔が見えた。


「翔太…私、どうして保健室に…?」


「朝練終わってから倒れたんだよ。寝不足だったのか?疲れか?」


あ…、私、倒れたんだ…


「そういえば、最近あまり寝てなかったかも…」


翔太への気持ちが分かった日から、翔太の事を考えるだけで胸が苦しくなって、寝れなかったんだ…


「悪かったな、いつも一緒にいたのに気が付かなくて…」


翔太がペコリと頭を下げた。


「ううん、大丈夫。もう大丈夫だから、心配しないで」


笑顔で言い、ゆっくり起き上がってベッドから降りた。


フラッ


「あっ…」


足に力が入らなくて、ふらついてしまった。


「…え…」


気が付くと、私は翔太の胸の中にいた。


「し、翔太…」


私が焦って離れようとするが、逆に翔太は私を抱きしめる。