僕らはレンタルビデオを借りて、
コンビニで少し買い物した後、
そのままうちに帰った。

いつもの様に家につくと、
繭がTVの前に座りゲームを始める。

僕は買ってきたものを冷蔵庫に入れ、
飲み物を用意して繭の後ろにある
ソファーに寝そべりながら、
前のテーブルにはお菓子、
ジュースを飲み、
繭のゲームをしてる姿を眺めてる。

いつもの生活。

何か落ち着く・・・


これも今日で終わりなんだなぁと
ソファーの上でぼんやり考えていた。

繭と一緒の生活は楽だった。

自分の一部といった方が近い気がする。

2人はよく似ていて、
生活のリズムやスタイルが基本的に同じだった。

前に繭に訊かれたけど、
僕は引きこもりだということ気づいた。

料理がうまくなった。
繭に何か作ることを苦だと
感じたことは一度もないし、逆に楽しんでいた。

繭のわがままも可愛かった。

夜の務めは愛人として充分に果たせたと思う(笑)

繭が仕事で疲れて先に眠ってる時は、
起こさないようにそっと布団に入り
後ろから抱きしめて眠った。

僕は基本的に人に背中を向けて、
寝ていたことに気づいたけど繭もそうだった。


繭はこの1ヶ月援助交際をしていない・・・




「稜・・・」

『ん・・・?・・・繭?』

目の前にアップの繭の顔に驚き、
自分が寝てたことに気づいた。

「終わったよ。DVD何借りたの?」

『・・・ん~!』
と伸びをしてソファーから体を起こして

『・・・何借りたっけ?』