「おはよう」


「…おはようございます」


「今日、龍也は留守みたいね。龍也が居ないと退屈だわ」


「……午後には帰るみたいですから」


髪をかきあげながら
サラッとした目付きで微笑む人…。


退屈って……まるで…
いつも一緒に居るみたいな言い草…。


「あ、そうそう。自己紹介まだだったわね。私は美月。明日からここで働く事になってるの」


「…私は結衣です」


「あなたの事は聞いてるわ。元遊女で居候なんですってね」


その言葉は私の心に
突き刺さる言葉だった…。