「話す必要ある?」


「ある
 音緒をここまで出来るやつが気になる」


…こうなった縁に俺が勝ったことは一度もない


結局話すことになることは分かってるのに


俺はいつももがく


今日もやっぱり負けた


昼休みまでねばったけど無理だった


5限が自習だったのをいいことに屋上に連れ出された


本当は立入禁止だけど縁が鍵をパクったお陰で俺たちは入り放題



「早く話せ」


「ってか俺そんなに変わったか??」


「変わった
 1ヶ月くらい前から」


初音と会ってからだよな


母さんのことは知ってるし


渋々,少しだけと思いながら話した


けど1時間後


全部話させられていた


初音のことだけじゃなく


静のことまで


話し終わった俺はぐったり


縁のこのギャップについていけないんだ


一見クールに見える縁だけど実はめちゃくちゃ子供みたいだ


テンションは高いしもうはちゃめちゃ