桃びる


春が投げたボールは、
まっすぐ彼を目指す。


ものすごいスピードを
纏ったまま走った。


ばしゅっと、ボールが
空を切る音が鳴った。


ばんっという爆発音で
彼のミットが軋んだ。


春は、剛速球を、力いっぱい
肩が、壊れるみたく、投げた。