あの日、もしもきみたちと出会わなければ、僕はきっと僕のままであり続けただろう。

 何一つ疑わず、

 何一つ見ようとせず、

 戦鬼のままであり続けただろう。


 だが僕らは出会った。

 無色の空気の中で。
 透明な海の上で。


 これはいつかの物語。

 遠い未来か、近くにある明日か、或いは過去かわからない時間の中で、いつか出会う僕らの物語。


 これはどこかの物語。

 遙か彼方の名もない国か、誰もがよく知る地図の国か、どちらにしてもすぐ隣の、そんなどこかで出会う僕らの物語。

















-peace-無色の日の残像-piece-














平和への祈りを込めて

9・11事件の犠牲者に哀悼の意を表し

この物語を
人類の争いが生んだ悲劇により
失われた魂に捧ぐ──2007.9.11