戦闘機の上部が開き、コックピットの中から人影が現れた。
おそらく計算してこの位置に降りたのだろう。クウたちの方からは逆光になっていて、パイロットの姿はよく見えない。
しかし、人影が肩から何か──銃のようなものを吊り下げているのはわかった。
「あたしたち、どうなっちゃうの──?」
ウミが怯えた声でそう言った。
太陽の光を背負ったまま、人影が戦闘機の上から銃口をクウたちに向けた。
ウミが、ぎゅっとクウの腕を握る。
「こんな場所で何をしている!」
降ってきた声は、意外にも若かった。
「貴様ら制服を着てるな、学生か」
澄んだ、少年のように高い声だった。
二人は顔を見合わせた。
「え、ええと、ハイ、そうです。俺たちは学生です」
クウは、怖ず怖ずと口を開いた。
「学徒兵ならば所属を述べろ!」
「うえっ? い、いえ、ただの民間人の学生で・・・・・・」
「民間人の学生?」
戦闘機の上に立った人影は、しばらく沈黙した。
「『東』では、学生は全て学徒兵だ。学生服はその証のハズ。そうでないということは──貴様ら、『西』の人間か!」
「ばかっ」と、ウミがクウを睨みつけた。
おそらく計算してこの位置に降りたのだろう。クウたちの方からは逆光になっていて、パイロットの姿はよく見えない。
しかし、人影が肩から何か──銃のようなものを吊り下げているのはわかった。
「あたしたち、どうなっちゃうの──?」
ウミが怯えた声でそう言った。
太陽の光を背負ったまま、人影が戦闘機の上から銃口をクウたちに向けた。
ウミが、ぎゅっとクウの腕を握る。
「こんな場所で何をしている!」
降ってきた声は、意外にも若かった。
「貴様ら制服を着てるな、学生か」
澄んだ、少年のように高い声だった。
二人は顔を見合わせた。
「え、ええと、ハイ、そうです。俺たちは学生です」
クウは、怖ず怖ずと口を開いた。
「学徒兵ならば所属を述べろ!」
「うえっ? い、いえ、ただの民間人の学生で・・・・・・」
「民間人の学生?」
戦闘機の上に立った人影は、しばらく沈黙した。
「『東』では、学生は全て学徒兵だ。学生服はその証のハズ。そうでないということは──貴様ら、『西』の人間か!」
「ばかっ」と、ウミがクウを睨みつけた。


