無色の日の残像

 運ばれてきたコーヒーを、無色はじっと睨んだ。

「どうぞ?」

「はい」

 砂糖もミルクも入れずに、あの日この席で羽海と一緒に飲んだように、カップを持ち上げて、中の液体を飲み干した。

「どう?」

「やっぱり・・・・・・苦いです、ね」

 窓の外では雨上がりの海に虹がかかっていたが、無色の瞳からはポロリと、もう一粒涙が落ちた。