無色の日の残像

 あのマスターの問いに答えを見出せぬまま、戦場で輝神を操り続けながら。
 無色はいつも考え続けてきた。

「きみたちと出会ったから、僕は花の色を見るようになったんだ!」

 自分は何をしているのか?
 何をしているかわかっているのか?

「命令じゃない、空気! きみが殺すんだ! 透明や、あの病院の罪もない人たちを。ちゃんと見てよ! あそこに何があるのか! 自分が何をしようとしてるのか──きみは今、花の色なんか見えてないよ!」

 空気はじっと、無色を見つめていた。

「さっき、全然変わらないって言ったの、撤回するよ」と、空気は言った。

「変わったな、お前」