「いや。久しぶりだね。

娘から連絡があって、
実はお父さんに転勤を
命じたんだ。

今すぐに行って欲しく、
君の転校の手続きもしてある。」
とタバコを吸いながら
吐いた煙を私に向けた。

やはり島田さんは仕掛けを
してきたのだ。

「次の学校もいい学校だ。

君は喘息を持っている過去が
あるし、娘は病気も持っていない。
だから・・・」と言おうと
した時。

「分かっています。」

「話は早い。直ぐに引越しの
業者がやってくるから
心配しないように。」と
島田さんの父は出て行った。