_愛の形_





せめて、新城さんとれいちゃんの姿が目に入らないように、私はうつむく。




声も聞こえないように、なにか違うことに神経を集中させようとする。





「れいくんっ、いつも食道なの?」




…いやでも私は新城さんの声をキャッチしてしまうようだ。




こんなににぎあっている食堂の中なのに…





「最近わね。」




「そっかぁ!あっ、そうだ!!!今週の日曜あいてる?」





聞きたくないのにね?




こんなにも、二人の話に耳を傾けてしまっている自分がいる。





「、特に用事とかはないけど」




「ねぇ、じゃあ!!!…」




そこで二人の話は聞こえなくなった。




…ううん。



聞こえないよう、私がその場を離れた。