せめて、新城さんとれいちゃんの姿が目に入らないように、私はうつむく。
声も聞こえないように、なにか違うことに神経を集中させようとする。
「れいくんっ、いつも食道なの?」
…いやでも私は新城さんの声をキャッチしてしまうようだ。
こんなににぎあっている食堂の中なのに…
「最近わね。」
「そっかぁ!あっ、そうだ!!!今週の日曜あいてる?」
聞きたくないのにね?
こんなにも、二人の話に耳を傾けてしまっている自分がいる。
「、特に用事とかはないけど」
「ねぇ、じゃあ!!!…」
そこで二人の話は聞こえなくなった。
…ううん。
聞こえないよう、私がその場を離れた。


![_残酷すぎるキミ_[短編]](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.786/img/book/genre1.png)