「…心配しているふりなんて、しないでよ」
私は聞こえるか聞こえないかぐらいの声で、小さく呟く。
だけどれいちゃんには聞こえていたみたいで
「心配したよ。」
そう言ってれいちゃんは、優しく私の頭を撫でる。
嘘ばっかり…
「なぁ、何怒ってんの?」
そう言って、私の顔を覗き込もうとしてくるれいちゃん。
「…別に。怒ってないよ」
「ほら。怒ってんじゃん」
そう言ってれいちゃんは、又ため息をつく。
そういうところ、
そういうところだよ…。
さっきと全然違うじゃん。
ため息ばっかり。
そんなにいやなら…
「ほっといてくれたらいいのに…」


![_残酷すぎるキミ_[短編]](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.762/img/book/genre1.png)