_愛の形_




れいちゃんは、そのままリビングに向かっていく。




私はあわてて、「れいちゃん、友達リビングにいるから」と、言った。




「はいはい」




れいちゃんはそう言うと、リビングに入っていってしまった。




私が恐る恐るリビングに入ると、




新城さんは、れいちゃんに向かって自己紹介をしている最中だった。




「私、新城 緑っていいます!!!ミウちゃんとは同じクラスで、仲良くさせてもらってます!!!」



ミウちゃんって…いつもはそんな呼び方、しないくせに…



それにくわえ、嘘まで平気ではいちゃったりなんかして。




新城さんの腹黒さに、嫌気がさす。




れいちゃんは、



「そんなにかしこまらなくても、俺のが後輩だしね?緑先輩」




なんて言って、笑顔を新城さんにふりまいている。




…れいちゃん、なんかいつもと違うんですけど…。




私はそう思いながら、二人の話している姿から目をそらした。




「じゃー…、れいくんって、呼んでもいいかな?」




甘い声でれいちゃんに聞く新城さん。