_愛の形_




「おじゃましまーす!!!」



初めから、私の苦手な黄色い声を出し、新城さんはずかずかと私の家へ入っていく。




「私の部屋、その階段をあがってすぐの所だから」




そう言って、私は新城さんを自分の部屋へと連れて行こうとする。



だけど、




「えっ?私、リビングでいたいな!!!」




そう言って、新城さんは、「リビング、こっち?」



なんて言いながら、勝手にリビングに入っていってしまった。




なんて自由奔放な人なのだろうと、そう思い、呆れて溜息すら出なかった。





だけど私がリビングに入ってみると、立ち尽くしたまま、ぼーっとしていた。




「私、お茶いれるから、適当に座ってくれてていいよ」



私はそう言って、冷蔵庫を開け、お茶に手を伸ばす。




居間の方からは、




「今井 玲君、まだ帰ってないんだ?」




と、そわそわしながら聞いてくる新城さん。