1日1日と増える
あなたとの思い出。
あなたの真実。
少し距離が縮んでいるみたいで
笑顔になれそうだった。
『かっこいいよ』なんて
ここで言ったらまた顔を
真っ赤にするのかな。
そう思えてクスッと笑った。
「なぁ、これからは
名前で呼べよな」
「へ?」
1人で舞い上がっていた私に
突然声をかけられた。
理解するのに
数秒かかってしまう。
「な、名前で?」
「おう。晴樹でいいからな」
花井君、いや晴樹君は
再び立って歩き始めた。
真っ暗に暮れた日。
彼の表情は
暗くてよく分からない。
だから…
「うん!」
それだけを言って
隣を歩いていった。